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このブログを始めてから、何度も書いてきたことがあります。
「ロボットが洗濯物をたたんでくれる日を、わりと本気で楽しみにしている」
本気です。洗濯物をたたむのが、僕は本当に苦手です。たたんだはずのTシャツが、引き出しの中でなぜか丸まっている。
では、その日はいつ来るのか。今回は、いろいろな予測を集めて比べてみました。勉強中の僕が調べた範囲なので、一緒に「未来の天気予報」を眺めるくらいの気持ちで読んでください。
家事ロボットはいつ来る?先に答えを
- 家庭用ロボットは、2026年に予約・販売が始まったばかり。ただし、できないことは人が遠隔で手伝う形
- 金融機関の予測では、ヒューマノイドが本格的に増えるのは2030年代後半〜2040年代
- モルガン・スタンレーの予測では、2050年に世界で10億台超。ただし家庭向けは約8,000万台と控えめ
- 価格は、今の数百万円〜数千万円から、2050年には約750万円まで下がる見通し
- 「洗濯物をたたむ」は、実はロボットにとってかなり難しい家事のひとつ
※この記事では1ドル=150円で計算しています。
今、家庭用ロボットはどこまで来ている?
③の記事で紹介したとおり、2026年の今、家庭向けのヒューマノイドは予約が始まった段階です。
代表的なのが、1X Technologiesの「NEO」。
- 価格:約2万ドル(約300万円)、または月額約500ドルのレンタル
- できること:掃除機がけ、洗濯物をたたむ、食洗機から食器を出す
- ただし:自分でできない作業は、会社の担当者が遠隔操作で手伝う
つまり今は、「全部ロボットがやってくれる」というより、「ロボットと人がいっしょに家事をする」段階です。
ちなみに、家事はしないけれど、なでると反応する「一緒にいるロボット」は、もう家にやってき始めています。こちらの記事で調べました。

研究の世界では何が起きている?
初めて入った家でも、片付けができるように

アメリカのPhysical Intelligenceという会社は、2025年4月に「π0.5(パイ・ゼロ・ポイント・ファイブ)」というAIを発表しました。
このAIを入れたロボットは、学習のときに一度も見たことのない家で、こんな作業ができたそうです。
- 食器をシンクに片付ける
- ベッドを整える
- 寝室の床に散らかった物を片付ける
「お皿をシンクに入れて」と話しかけると、どのお皿をどう持てばいいかを自分で考えて動く。②の記事で書いた「生成AIの頭がロボットに入る」流れの、まさに最先端です。
でも「完璧にはほど遠い」
おもしろいのは、開発した会社自身が「完璧にはほど遠い」と書いていることです。
- 判断や動きを間違えることがある
- 1回目で必ず成功するわけではない
- 困ったときに、自分から助けを求められるようにするのが今後の課題
研究のトップでも、まだこの段階。逆に、正直に書いてくれているので、信頼できると思いました。
金融機関の予測を比べてみた

では、いつ普及するのか。投資の世界では、大手の金融機関が予測を出しています。
ゴールドマン・サックス:「AIの進歩に一番驚いた」
ゴールドマン・サックスは2024年2月、ヒューマノイドの市場は2035年に380億ドル(約5.7兆円)になると予測しました。
注目なのは、前の予測(60億ドル)から6倍以上に上方修正したことです。理由として「AIの進歩に一番驚いた」と書いています。
さらに、
- ロボットを作るコストが、1年で約40%下がった
- 家庭向けに使えるようになる時期は、前の予測より2〜4年早まる
と見ています。
モルガン・スタンレー:「2050年に10億台」
モルガン・スタンレーは2025年5月、もっと先の未来を予測しました。
- 2050年に、世界のヒューマノイドは10億台超
- 関連ビジネスを含めた市場は約5兆ドル(約750兆円)。自動車産業の約2倍
- 普及は2030年代半ばまではゆっくり、2030年代後半〜2040年代に加速
ただし、内訳を見て「おっ」と思いました。
| 用途 | 2050年の台数(予測) |
|---|---|
| 工場・お店など(産業・商業用) | 約9億3,000万台(約90%) |
| 家庭用 | 約8,000万台 |
10億台のうち、家庭用は1割以下です。ロボットはまず仕事の現場で増え、家庭は後からついてくる、という見方です。
価格はどこまで下がる?
モルガン・スタンレーは、価格の見通しも出しています。
| 年 | ヒューマノイドの価格(高所得国) |
|---|---|
| 2024年 | 約20万ドル(約3,000万円) |
| 2028年 | 約15万ドル(約2,250万円) |
| 2050年 | 約5万ドル(約750万円) |
2050年でも、約750万円。車1台くらいの値段です。
「NEOは約300万円なのに、なぜ?」と思いましたが、この予測は工場で働くような高性能なヒューマノイドの平均価格です。家庭用のロボットは、性能を絞って安くする方向なのだと思います。
予測をまとめると
| 時期 | 家庭用ロボットの姿(予測から読み取ったイメージ) |
|---|---|
| 2026年(今) | 予約・販売が始まる。人の遠隔サポートつき |
| 2030年ごろ | ヒューマノイドはほぼ工場・倉庫で使われる |
| 2035年ごろ | 家庭向けも増え始める。価格も下がってくる |
| 2040年代 | 普及が本格的に加速 |
| 2050年 | 世界で10億台超。家庭用は約8,000万台 |
※各社の予測をもとに、筆者が整理したイメージです。
なぜ家事はロボットにとって難しいのか
調べていて、なるほどと思ったのがここです。
洗濯物は「形が決まっていない」

工場の部品は、毎回同じ形・同じ硬さです。でも洗濯物は違います。
- 置くたびに、くしゃっと形が変わる
- 裏返しになっていたり、袖が絡まっていたりする
- Tシャツ、靴下、タオル、全部たたみ方が違う
人間は何も考えずにやっていますが、ロボットからすると、毎回ちがうパズルを解いているようなものです。
家の中は「毎日ちがう」
④の記事でも書きましたが、家は工場と違って、毎日物の場所が変わります。子どもやペットも動き回ります。
だから家庭用ロボットは、いちばん難しい場所で、いちばん難しい作業をすることになります。普及が工場より後になるのは、当然なのかもしれません。
僕なりの予想
最後に、初心者の僕なりの予想を書いておきます。完全に個人の感想です。
- 2030年ごろ:お金持ちの家や、介護の現場で、人の手伝いつきのロボットがちらほら
- 2040年ごろ:家電量販店で「家事ロボット」コーナーが当たり前に
- 洗濯物を完璧にたたんでくれる日:たぶん2040年代。そのころ僕は、たたみ方を完全に忘れているかもしれません
予測はあくまで予測です。ゴールドマン・サックスが「AIの進歩に驚いた」と書いたように、思ったより早く来る可能性もあるし、思ったより時間がかかる可能性もあります。
洗濯物をたたむロボットを待つあいだは、今ある家事ロボットに少しずつ手伝ってもらうのが現実的かもしれません。床の掃除なら、水拭きまでしてくれるロボット掃除機がもう買えます。
まとめ
- 家庭用ロボットは、2026年に予約・販売が始まったばかり。人の遠隔サポートつき
- 研究では、初めて入った家で片付けができるAIも出てきた。ただし「完璧にはほど遠い」
- 金融機関の予測では、本格的な普及は2030年代後半〜2040年代
- 2050年に世界で10億台超の予測。ただし家庭用は約8,000万台と1割以下
- 価格は、2050年に約5万ドル(約750万円)まで下がる見通し
- 家事は、形が変わる物を、毎日ちがう場所で扱う、ロボットにとって最難関の仕事
洗濯物をたたんでくれるロボットは、まだ少し先になりそうです。それまでは、自分でたたむ練習を続けます。丸まったTシャツと一緒に。
次の記事では、ここまで調べてきた中で気になった「フィジカルAIの課題とリスク」を整理してみます。

参考資料
- Morgan Stanley「Humanoids: A $5 Trillion Market」(2025年5月)
- Goldman Sachs「The global market for robots could reach $38 billion by 2035」(2024年2月)
- Physical Intelligence「π0.5: a VLA with Open-World Generalization」(2025年4月)
- Notebookcheck「1X NEO household robot set to launch by the end of 2026, but with a controversial catch」
本記事は、筆者が調べた内容を初心者目線でまとめたものです。特定の企業や銘柄への投資を勧めるものではありません。市場規模や台数は各社の予測であり、実際にそうなるとは限りません。円換算は1ドル=150円の概算です。


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